MEN’S NON-NO 5月号 「あの人に会いたい vol.17 村上隆」

映画製作に挑戦した理由や、続編の構想について語っています。

※以下、一部引用

――これをきっかけに、映画製作が今後の活動において重要な柱になったりするのでしょうか?
村上:そうなったら素晴らしいのですが、僕は基本は自主制作なんで。映画は総合芸術だと思うし、昔からやりたかったことなので、もしこれで食っていけるんだったらほかはやめちゃってもいいぐらいです。

――そうなんですか! そこまで話は進んでいるんですか。
村上:パート3までは映画でつくりきろうと思っています。チャンスがあればテレビシリーズにもしたい。マルチメディアで向こう10年間はこのタイトルを続けていきたいですね。パート2の撮影はひと通り終わっていて、撮り直しはかなりあるけれど、来年の頭を目標に完成させる予定です。パート3までいったら、自分のやりたいこととか、「あぁ、これが観たかった」と言ってもらえるようなものをちゃんと提示できると思うんですよね。その自信はあります。

――村上さんをそこまで夢中にさせる映画の魅力とは何ですか? やっぱり絵画や彫刻とは違うものですか?
村上:絵画や彫刻の場合、その作品の前に立ち続けることもできるし、さっと通り過ぎることもできる。一方で映画の場合、2時間の作品であればその 2時間という時間をフルに使って観客を誘導していきます。そこが絵画や彫刻とは決定的に違う。映画は、わずか1秒であっても観客を誘導しているんです。理屈ではわかっていましたけど、この差はすごく大きいと思います。今は映画をつくることが何よりも興奮するので、このままやれるところまでやってみたいですね。